2020年08月26日 17:31

ノイズキャンセリングヘッドホン3機種聴き比べ

ANCヘッドホンにはあまり興味が無かったのだが、ふとしたきっかけでBoseのNoise Cancelling Headphones 700をなんとなく試聴したことで驚かされた。
Boseと言えば勝手なイメージで低音がボンボンしていたり、妙なホール感があったり…みたいな先入観があったが驚く程スッキリしていて好みの音だったのだ。
それからANCヘッドホンが気になりだしたので、特に気になるヘッドホンを聴き比べてきた。

聴き比べたのは下記3機種
  • Sony WH-1000XM3
  • SHURE AONIC 50
  • Bose Noise Cancelling Headphones 700
ノイズキャンセリングと言えば一番有名なSONYのWH-1000XM3、最近私の好きなSHUREから発売されたAONIC 50、そしてノイズキャンセリングの元祖であるBose。
BoseのNoise Cancelling Headphones 700が良いことはわかっているが、信者としてもSHUREが妥協点を取れるならAONIC 50も候補に入れたいと思い選定。


  • Sony WH-1000XM3
ツイートの通りなのだが、ANC機能はとにかく素晴らしいの一言。
静寂のレベルも高いばかりか、ホワイトノイズもほぼ感じる事がなく不快感もない。
ノイズキャンセリングにおいて静寂と不快感の無さの両立は難しいところだが、見事にクリアしている印象。
反面音はといえば、これは好みでもあるんだけれど前述したスッキリしたサウンドとは異なるので個人的には少し苦手。
SONYらしいサウンドではあるので好きな人は好きなのだろう。
後、問題なのが低音の量。
妙に低音が強いのだ。

それも何故かANCオンの時だけ

ANCをオフにすると割とこの低音が落ち着きバランスのいい音になるのだが、ANCをオンにすると妙に低音がモコモコ主張してくる。
ANCオンとオフで完全に同じ音にして欲しいとまでは言わないが、せめて同じヘッドホンとしてどちらの設定でも同様のベクトルの音に揃えて欲しいものだ…

装着感は特別奇抜な形状をしている訳ではないものの、パッドのサイズや包容感含めて一番良かった。
装着感が高いことが密閉感に繋がってANC性能がより効果的に発揮されている気もする。


  • SHURE AONIC 50
ANC機能としてはSonyが圧倒的な為、主にBoseとの比較となる。
ANC機能自体は悪くはないがホワイトノイズが3機種の中では若干多め。
今回は曲を再生せずにANCのみオンにして検証したため、しっかりと記憶にはないが曲を再生してさえいればそこまで気にはならないとは思われる。
逆にホワイトノイズのせいかサーッというノイズがANCの強さみたいに耳が誤認していただけかもしれないがBoseよりANC自体は強いように感じた。

音質に関してはBoseと同様のスッキリ系のサウンドで基本は好み。
特に低域が強調されるわけでも、籠もった感じがある訳でもなく、高域もキレイで聴きやすいサウンドだ。
ただ比較すると全体的にBoseに対して一回り劣る印象が残った。
高域はクリアでキレイなのだが若干のシャリ付きを感じる程度に軽さがあり、音のキレも僅かにBoseに劣る。
音場感も曲によっては若干不安定な鳴り方をすることがあった。

装着感はハウジングとパッドが一番大きく収まりがいいかに思えて妙にアームと可動部が硬いのか少し隙間が残る印象があった。

これは好みではあるが、ANC、音、装着感において一歩Boseに劣るかなというところが正直な印象である。
SHUREも長らくヘッドホンを作っているとは言えANCヘッドホンにおいては初めての商品、30年以上も歴史のあるBoseに惜敗しても仕方のないことではあろう。
むしろ健闘したほうだと思っても良い。


  • Bose Noise Cancelling Headphones 700
長々とツイートにも書いてあるが、まとめ直すと改めて全体的に良い印象だった。
元々ANCヘッドホンに興味が出たキッカケでもあったが、結局は最初に気になった商品に回帰するケースは往々にしてある。

まずANC機能だが、めっちゃ効いてる!って感じがしない自然さがあって良い。
こう書くとどうもANC機能が弱いように感じてしまいそうだがそうではない。
圧倒的なホワイトノイズの無さに驚くほどの自然さがあるのだ。
これはもう流石としか言えない。
ANCをオンにしているのに、ANCがオンかわからない様に自然に全体的な騒音レベルが落ちる。
単純な静寂レベルで言えばSonyの方が上なのだと思うが、Sonyが『静寂と不快感の無さの両立』ならBoseは『静かさと自然さの両立』と言っていい。
微妙にニュアンスが事なるが大きな差だ。
あまりに自然すぎるためか、実際のANCパワーが強くないのかSHUREよりANCの力強さみたいなものは弱く感じてしまう。
ただ実際の音は恐らくしっかり静寂性を保たれていると思われる。

音に関しては最初に書いた通り、Boseと聴くとモコモコしてたり変わった音みたいな先入観があるがそんな事のないスッキリしていて自然な音で鳴る。
低音場強すぎないまでも十分なキレがありとても良い。

装着感もすっぽりと耳を覆ってくれるので安定感がある印象だった。
Boseだからと言わず是非一度試して欲しいと思えるクオリティである。

余談だがこのヘッドホン起動した時や接続した時に外のヘッドホンに比べて音声アナウンスが長く、英語で長々と何か喋っている。
私は英語わからないのでなんて言ってるかはわからないけどやたら喋る。
その中で接続した機器名を読み上げるという機能がある。
私のiPhoneと接続した場合にiPhoneの機器名を「Ruby-iPhone」と設定しているので、ちゃんと「ルビ~アイフォ~ン」と読み上げてくれる。
ぶっちゃけ起動する度に長々と喋られるのは若干ウザイが、なんか機器名を読み上げてくれると妙な愛着が湧く 笑


【総評
総評としてはSHUREとBoseのANCの強さをどう捉えるか次第なのでここを同着とした時に、個人的に総合順位として一番高いのがBoseとなった。
Sonyは音以外は全て最高、SHUREは全体的にBoseに僅かに惜敗、トータルクオリティが最も高いのBoseという感じだった。
今は他にも沢山のANCヘッドホンが市場にあるのでオススメなどあれば是非教えていただきたいと思う。
 

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